
今年も湘南鵠沼で「Billabong Super Kids Challenge Shonan」が開催された。このイベントはCadet(U-16)とGrom(U-12)のクラスに分け、WSLのシステムで行う。世界基準を早くから経験を積ませるためのもの。
特に経験の少ないGrom(U-12)には、昨年から導入されている4マンプライオリティルールの説明を行い、実戦にて体験させる。勝敗がつくことで自身の記憶に刻まれるから、講義するよりも覚えは格段に上がるのだ。
会場の朝一は風も無く、ライダブルであったものの、そこは春の湘南。潮と引きに向かう中、オンショアに。波はヒザで薄いペラペラ波。コンディションが厳しい中、それでも選手は素晴らしい演技を見せてくれた。
そして、地元ハワイ島で「ケイキクラシック」という子供達の大会を長くに渡り開催しているシェーン・ドリアンが今回のスペシャルゲスト。自分も昔、大会に通い取材、1999年には、その大会を日本で行わせてもらった関係。そう、このJJPの原点でもある。サンキュー!シェーン!
今大会から新たにCadet(U-16)に、Girlsのカテゴリーが加わった。CTに近いのは男子より女子と言われた時期もあったが、世界女子の進歩は著しく、その後の日本は大きく離された。しかし、今は選手層の若返りが進んだ女子。先月行われたJPSAの初戦のバリの決勝では、ファイナリストが全員が十代という結果になった。
その次世代を担う女子の優勝は中塩佳那。Cadet(U-16)のクラスにもダブルエントリー。昨年から男子に混じって戦ってきた経験が身を結んだ。まだ小柄ながらパワフルなサーフィンが持ち味。これからも楽しみな選手だ。おめでとう!
Grom(U-12)クラスの優勝は佐藤利希。波を縦横無尽に切り刻み、ポイントを重ねた。コンディションが悪くなる中、セミ、ファイナルと一人だけグッドスコアをたたき出し続け、文句なしの優勝。おめでとう!
Cadet(U-16)クラスの優勝は昨年、準優勝だった小笠原由織。ディフエンディングチャンプの鈴木仁を抑え、さらに試合終了までぶっちぎりの演技だった大場玲遥を大逆転。最後まで諦めない気持ち。これ大事です。昨年の雪辱を果たし、栄冠を手に入れた。おめでとう!
その小笠原由織には、7/10-17「QS1500 / Murasaki Shonan Open」のR-144からの出場権が与えられると発表もされた。これでまた一つ経験値を上げられるね。引き続きガンバ!です。
昨年と比べて、この大会で感じたこと。オリンピックが決まったことで、参加する選手、保護者の意気込みが大きく変わった。真剣さがこちらにも伝わるほど。やはり、オリンピック効果恐るべし。
新たな企業もサポートを名乗り出るなど、業界は今、注目されている。でも、オリンピックはあくまでも通過点だ。その先を考え、これからも選手育成のシステムを構築して、サポートを続けることが大事。皆様、引き続きよろしくお願いします!
大会結果はこちら。
WSL JAPAN「Billabong Super Kids Challenge Shonan」
期間:4/30 (日)
場所:神奈川県藤沢市 湘南鵠沼、松波交差点地下道前ポイント


優勝:小笠原由織
2位:大場玲遥
3位:鈴木仁
4位:増田来希


優勝:中塩佳那
2位:川瀬心那
3位:馬庭彩
4位:石丸乃晏


優勝:佐藤利希
2位:原田 祥吾
3位:鈴木一歩
4位:長沢侑磨

大会詳細はこちら。
WSL JAPAN 大会HP
http://www.worldsurfleague.jp/2017/superkids/
大会記事 (Surfmedia)