
今年から年齢制限が下がり、18歳以下となったジュニアシリーズ。8/6(土)〜7(日)の日程で Pro Junior 第一戦となる「Go Pro JUNIOR Games」が千葉県一宮町、志田下ポイントで開催、暑い夏の熱い戦いが繰り広げられた。
真夏の到来とともに台風5号が北上。会場にも大きなウネリが朝から届き、ムネカタから頭、最終日はさらにサイズアップし申し分ない条件となった。また、4マンプライオリティルールも導入されたことで、波取り合戦は無くなり、各々の実力を改めて計れる大会となった。
まずは女子から。決勝は野中美波14歳と中塩佳那12歳。どちらもが勝っても初優勝というフレッシュな組み合わせ。潮が引きに向かい、ダンパー気味。両者、早い波に手こずるもカービングを入れながらのリエントリー。シーソーゲームとなる中、優先権を持つ野中が切れた波をじっくり待ち、逆転のまま逃げ切り、嬉しい栄冠を手に入れた。おめでとう!
このファイナルの野中、中塩に敗れたとはいえ、3位の川合美乃里、脇田沙良。さらに5位となった都筑亜夢路、橋本恋、松田詩野、鈴木姫七ら。この一年、女子の年齢層も下がり、さらに選手層も厚くなった。その実力は伯仲。だから大会ごとで優勝者も毎回変わる。この切磋琢磨がより成長を促すのだ。これからの女子の活躍がより楽しみとなった。
男子のファイナルは安室丈 vs 森友ニ。優勝候補筆頭は森。先日のUSオープンでジュニア3位という成績を残し、凱旋帰国。そのままこの大会に臨む。ラウンド2からの戦いを見ても一皮むけた大きな成長ぶりである。しかし、ここは安室の駆け引きの上手さが際立つ。ポテンシャルがある安室だけに波を待つことができた勝利とも言える。優勝おめでとう!
森はここ志田下で多く練習してきただけに、波を見極められたはず。しかし、安室にリードされ、挽回するために多くの波に手を出す。焦りからか、それまでの爆発的な演技は影を潜め、ショートライド、ワイプアウトが続く。皆の応援があったからこそ、必ず勝たねばという気持ちの強さが仇となったのか。
ただ、この大会が最終ゴールではない。優勝した安室は賞賛されるべきだし、敗退した森にしてもこの結果を進んで受け入れることができれば、さらに成長につながるはずだ。今の自分に足りないものは?コンペで勝つためには敗退を理解することが必要であり、それが選手自身を強くする。
そして、3位の西優司、村上蓮。痛恨のインターフェアで敗退したディフェンディングチャンプの都筑百斗など。この世代の選手が昨年に比べ、戦い方も含め十分練習してきたことがわかる大会だったと思う。
2020年、東京オリンピックの追加種目に「サーフィン」が決定した。選手自身はCTを目指す気持ちは変わらないが、近い目標として日本代表となり、金メダルを獲りたいという目標ができた。
あと4年。そう4年しかない。そのためにこれから何をすべきなのか。スキルアップは当然であり、大切なのは選手自身の自覚。それと共に、それを取り巻く自分たち大人、業界全体ももう一度、今の在り方を見直し、選手を導けるように改革していかなければならない。
大会詳細はこちら。
WSL JAPAN Pro Junior Men's & Women's「Go Pro JUNIOR Games」
期間:8/6(土)〜7(日)
場所:千葉県一宮町 志田下ポイント




優勝:安室丈
2位:森友二
3位:西優司、村上蓮




優勝:野中美波
2位:中塩佳那
3位:川合美乃里、脇田沙良

森友二、中塩佳那
大会詳細はこちら。
WSL JAPAN 大会HP
http://www.worldsurfleague.jp
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