
台風20号のウネリが届く、ここ南房総の千歳ポイント。前線の影響でクローズはせず、波のサイズはアタマオーバー。ただ、サイズはあるもののブレイクは早く、急にホレルため波のセレクトが難しい。勝ち上がるためにはレールワークが重要で、個々のスキルが試される試合となった。
WJC世界戦への日本代表選手の確定は、海外のワールドランキング上位2名以外は、この大会と前戦の「Go Pro Junior Games」での結果による総合獲得ポイントで4名の選手が選出される。現在、トップは都筑百斗、次いで渡辺寛、同点で稲葉玲王、森友二が続く。
Men's Jr (U-20)の優勝は仲村拓久未。前戦はUSオープンのプロジュニア出場のため欠場。この一戦にかける闘志は並々ならぬもの。風がサイドということもありエアーを連発、スキルの高さを魅せつけた。おめでとう!2位は稲葉玲王。サイズがあれば玲王のサーフィンがより活きる。大きなハンドムーブからのバックサイドリエントリー。スプレーの高さはしっかりとしたレールワークから繰り出されるもので、拓久未を最後まで追従した。
3位は森友二。今大会も田中樹プロのコーチングでここまで勝ち上がる。カデットクラスとのダブルエントリーのため体力勝負の側面もあったが、最後まで攻め続けた姿勢は立派。基本のボトムターンからフローを考えたサーフィンが身に付き始めている。次の戦いが楽しみだ。4位は西慶司郎。同じくオニールチームで田中樹プロとともに参戦。慶司郎のバックハンドはとてもスムーズ。これにパワーがつけば文句無く優勝だろう。
続いてWomen's Jr (U-20)。優勝は川合美乃里。これでこの南房総は二連覇。自分のサーフィンができなかったことが悔しいとコメント。優勝の御礼とともに前向きな発言は素晴らしいです。おめでとう!2位は鈴木姫七。攻めっぷりはハンパない。上位陣を追随する若手筆頭。これで安定した演技ができれば、常勝は間違いない。
3位は松田誌野。また新しい力が台頭。身体が小さいから波に翻弄されるところもあるが、レールを使ったサーフィンを心掛ける。上手くなります。同じく3位は橋本恋。海外で生活してくると一度はぶつかる日本の波とのギャップ。良い波でのサーフィンが身体に染み付くと、日本のクセのある波に対応ができなくなる。実力は間違いなくアップしているからこそ、ここを乗り切ってほしい。
最後にCADET (U-16)。優勝は村田嵐。今まで勝てなかったのが不思議なくらい。閃きを魅せるセンスは素晴らしい。おめでとう!2位は森友二。もうジュニアで対等に戦える実力があるからこそ優勝を決めたかった。さすがにこの日一人だけ6回戦ったから体力が続かなかったのは仕方ありません。次は優勝だ。3位は澤村康生。下半身がしっかりしている。あとは波に合わせた演技ができれば直良し。4位は安室丈。いつもの攻めて行くサーフィンができなかった。これも経験です。次回頑張りましょう。
コンペにはどんな状況をも想定して、常にいろんな波を練習する必要がある。今大会は前回の「Go Pro Junior Games」と違い、サイズのある波での戦いとなった。でも、波が小さくても大きくても、やはり大切なのはボトムターンとちゃんとしたレールワーク。サーフィンはレールを切り替えてするもの。それを普段からやっているかが、一目でわかる大会だった。負けた選手はそれをもう一度考えて、練習して次戦に臨んでほしい。
※WJCへの日本代表選手選考について。
国内のジュニアの試合はすべて終了しましたが、ワールドランキングの締め切りが9/28-10/4のWSL QS10000ポルトガルの大会までとなっています。なので、その大会終了後、ワールドランキングの結果と併せて、正式メンバーを発表します。
大会結果はこちら。
9/19-20 WSL JAPAN「Minami Boso Junior Pro」
千葉県南房総市 千歳ポイント






優勝:仲村拓久未
2位:稲葉玲王
3位:森友二
4位:西慶司郎



優勝:川合美乃里
2位:鈴木姫七
3位:松田詩野、橋本恋



優勝:村田嵐
2位:森友二
3位:澤村康生
4位:安室丈


大会詳細はこちら。
WSLJAPAN 大会HP
http://www.worldsurfleague.jp
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