
今年も熱い戦いが戻って来た。 8月2、3日の日程で千葉県志田下ポイントにて「Go Pro Junior Games」が開催された。国内のジュニアの試合はこれが初戦となる。今年は計2戦行われ、この結果でWJC世界戦への日本代表選手が決定する。
会場の波は台風スウェルが期待されたものの、向きが合わずコシハラというサイズ。しかも、潮の時間帯によりワンピークを4人で競うことになり、奥の取り合いからテトラに激突。板を壊したり、怪我するものも続出するほどの厳しいコンディションとなった。
まず、Men's Jr (U-20)から。 優勝は仲村拓久未。アメリカのUS OPENから帰国しての会場入り。時差ボケもあるのか、序盤はリズムに乗れない。しかし、それでもヒートを進める中で調整し、ラウンドアップ。ファイナルにピークを持ってくるところが、拓久未のスキルの高さか。最後は相手を完全マークし、自分のサーフィンで栄冠をもぎ取った。おめでとう!2位はオーストラリアからのLouis Gilick。日本の小波でもコンパクトにまとめる上手さが際立った。すべてのヒートにおいて堅実なサーフィンで準優勝。
3位は新井洋人。湘南のQSでの怪我が心配されたが、自身のインターフェアでスイッチが入った。そこからすべて攻めのサーフィンに。ポイントは付かなかったものの、テトラ手前でチューブにトライしたのは賞賛に値する。これで追い込まれた時の対処法を学んだはずだ。次戦に期待。4位はねじり込むようなサーフィンが信条の塚本勇太。太いラインが印象的。サイズが上がれば、もっとパワフルな演技を魅せてくれるだろう。
続いてWomen's Jr (U-20)。優勝は田代凪沙。WJC日本代表権を獲りに出場したと公言。国内のJPSAでも優勝し、世界での経験を積んでいる実力を見せ、完璧な戦いぶりを見せてくれた。2位は都筑 亜夢路。大きな舞台で初のファイナルメイク。練習も大事なことだが、実戦で学ぶことは大きい。これを機にどんどん試合に挑戦して欲しいと思う。3位は北澤麗奈。線は細いがスキルはある。もっとパワーをつけるとなお良し。4位は着実に力をつけている須田那月。あとは経験か。やはり、次戦に期待。
最後にCADET (U-16)。優勝は村上蓮。今年の伊豆の大会でも優勝し、これで2連勝。実力ひしめく、この年代の中でもひと際目立つ選手。若いながらも冷静に試合を分析することを覚えたことが、今期の成績に繋がっている。次戦も狙い、今シーズンの完全優勝を目指す。2位はここ1、2年で急成長の中塩裕貴。オールマイティな上手さを持っているのが強み。3位は西慶次郎。インターフェアがなければ、優勝も間違いないほどバックサイドサーフィンはキレていた。スムースなサーフィンが持ち味。4位は田中大貴。サーフィンがデカイ。これは今のキッズにないところ。これからが楽しみな存在だ。
今大会は波が小さいこともあり、スキルだけでなくタクティクスを求められる試合となった。各々、フィジカルだけでなく、メンタルの重要性も実戦で学んだはずだ。この体験をぜひ次につなげて欲しいと思う。
さて、次戦は9/13-14に千葉の南房総で開催される「Minami Boso Junior Pro」。これで代表が決まる。また、今大会には出場していないが、世界を転戦している大原洋人、野呂玲花ももちろん代表候補だ。今年の日本代表は誰になるのか。ジュニアの熱い戦いは続く。
大会結果はこちら。
Men's Jr (U-20)
優勝 仲村 拓久未
2位 Louis Gilick (AUS)
3位 新井 洋人
4位 塚本 勇太
Women's Jr (U-20)
優勝 田代 凪沙
2位 都筑 亜夢路
3位 北澤 麗奈
4位 須田 那月
Cadet (U-16)
優勝 村上 蓮
2位 中塩 裕貴
3位 西慶 次郎
4位 田中 大貴
大会詳細はこちら。
・大会 HP
http://www.aspjapantourlive.com/2014/gopro/index.php
・Surfmedia
大会フォト:






優勝 仲村拓久未
2位 Louis Gilick (AUS)
3位 新井洋人
4位 塚本勇太



優勝 田代凪沙
2位 都筑 亜夢路
3位 北澤麗奈
4位 須田那月



優勝 村上蓮
2位 中塩裕貴
3位 西慶次郎
4位 田中大貴